アンチモンは、紀元前4000年代にエジプト人が青銅中より発見したと言われています。
中国では、金と見分けがつきにくく、鉱床によっては金と付随して産出することから「」
即ち、金の弟とされています。また、聖書中にも記載されている元素の一つであり、「汝身を洗い、目を画き」、
あるいは「目を塗って大きくするもの」とされています。
近年、アンチモン製品としては、酸化アンチモンが主であり、私たちの身の回りには酸化アンチモンを使用したOA事務機器、
テレビあるいはパソコン等の各種電気機器筐体及び内部部品、住宅建材、自動車・車両部品あるいは電線ケーブル被覆材等の
難燃プラスチック製品が多数見られます。
酸化アンチモン自体としては、難燃効果はほとんどないが、ハロゲン系難燃剤と併用することで優れた難燃相乗効果を発揮することから、
厳密には難燃助剤と定義されています。
また、難燃剤全般について、そのヒトと環境への安全性が質疑されるのと同様に、併用される酸化アンチモンも欧州リスクアセスメントの
優先化学物質に指定されるなど、その安全性が問題視されています。
無機部会(アンチモン分科会)では、他部会と共に、国際酸化アンチモン協会(IAOIA)、
日本鉱業協会アンチモン環境安全対策協議会などの各種団体と連携・情報交換を進め、
酸化アンチモンの信頼性のある正確な環境・安全性情報を提供することに努めています。
◆現在の無機部会のメンバーは以下の会社です。
株式会社 鈴裕化学
東湖産業株式会社
日本精鉱株式会社
山中産業株式会社